eBay – 100圴キティちゃんグッズ出品をススメない3つのワケ

eBayの初心者セラーさんで、100圴のハロー・キティグッズやティーバッグ1袋などを1〜2ドル程度(送料込)で販売して、初回のリミットアップ交渉に臨む方が少なくありません。10品、500ドルのリミットのうち、10個全てがキティちゃんグッズ販売という方もいます。

超小額品を出品して、販売数や評価数を稼ぐ手法は2013年頃でしたか、とあるeBayセラーが発案して広めたものです。奇をてらった手法ではありますが、多くのセラーが真似て、転売スクールや転売塾でも市民権を得てしまいました。

eBayからは販売数や評価数を稼ぐ不当な手法と、ごく一部の担当者から厳しく注意を受けた事はありますが、全体としてはお咎めなしに等しかったです。でも、リミットアップ交渉の場数を重ねた立場から言える事は、キティちゃんグッズを多量に出品、販売しているアカウントでは大幅なリミットアップは達成しにくいという事です。

以下にキティちゃんグッズではダメな理由を説明します。

ハローキティちゃんグッズがダメな3つの理由

では、キティちゃんグッズで実績を作ってリミットアップ交渉に臨んだ場合の問題点を検証しましょう。

1. ビジネスとして評価されない

リミットアップ交渉の際、リミット使用率、売上実績など、eBay担当者が重点的にチェック項目はあります。でも、それだけではありません。担当者にもよりますがアカウントを俯瞰して総合的な評価もします。

キティちゃんグッズを1ドル程度(送料込)で販売するビジネスをどう評価するでしょうか?売上金で商品代、送料、書留代、手数料等をカバーできない赤字ビジネスなのは明白です。口頭で指摘されることは少ないですが(指摘された事は数回あります)、「赤字であり、不健全なビジネスモデル」と評価されかねません。当然、ビジネスとしての将来性も認めてもらえません。このような評価で大幅なリミットアップの達成は困難になります。

それから経営者的視点に立った場合、1ドル商品の販売に対する落札手数料はゴミのようなものでで、収益への寄与はわずかです。逆にこのような商品の出品で被るサーバー負担増の方が迷惑だろうと感じます。もっとも、eBayのカスタマーサポート担当者は殆どがテンプスタッフ(派遣社員)ですから、収益についての意識は高いとは思いませんけど。

2. 極端に小さい金額リミット使用率

最近のリミットアップ交渉で担当者が最も重視する項目はリミット使用率です。eBayの初期リミットは10品、500ドルですね。キティちゃんグッズを単価1ドルで10個、販売若しくは出品したとします。これで品数リミットは100%使用した事になります。しかし、金額リミットはどうでしょう。500ドルに対して10ドルですから、リミット使用率は僅か2%です。

このリミット使用率を見た担当者はどう思うでしょうか。品数リミットのアップは必要としても、金額リミットアップの必要性は理解できないです。初回リミットアップでは厳格に適用しない担当者が多いですが、2回目以降ではリミットの最低50%を使用していないとアップを認めないとする担当者が少なくありません。

3.フィードバック数はさほど重要ではない 

キティちゃんグッズを1ドル販売するのは販売数とフィードバック数を稼ぐためという方もいます。フィードバック数、フィードバック内容は、リミットアップ交渉で非常に重要視された時期があります。当時はメッセージによる評価だけでなく、5つの詳細評価項目があり、それらを数値化して表示していたほどです。

しかし、最近のリミットアップ交渉では評価内容や評価数をあまり重要視していません。1ドルでキティちゃんグッズを売り続けて、評価を集めても徒労に終わり兼ねません。

最近のリミットアップ交渉で最も重視するのはリミットも使用率、そして販売実績です。キティちゃんグッズを10個売れば、確かに販売数は増え、品数リミットを埋めることはできますが、販売金額、金額リミット使用率でとても不利になります。

キティちゃんグッズを推奨できない理由を3つにまとめて紹介しました。でも、キティちゃんグッズ販売を完全に排除している訳ではありません。

 

こんな時はキティちゃんグッズも一案

もし販売したい商品ラインがある場合は、最初からそのラインに沿った商品を出品するのが理想です。どうせ赤字でキティちゃんグッズを売るのでしたら、専門とする商品を原価ギリギリ、もしくは少々の赤字で販売した方が良いです。需要のある商品で価格競争力があれば、売れる確率は高いです。(レア商品で高値が付くものは安売りしないでください。)

但し、以下のような状況下では、キティちゃんグッズもアリです。

1. どうしても売れない、何を売っていいか分からない

どうしても売れない、売る商品が見つからないという場合は2~3品のキティちゃんグッズを販売して販売実績を作るのはアリだと思います。販売実績ゼロで交渉に臨むよりは有利です。ただし、あくまでも苦肉の策であり、望ましくはありません。

2. ディフェクトレートを下げるため

バイヤーからケースを上げられたり、ネガティブフィードバックを貰ったりするとアカウントにディフェクトが記録されます。ディフェクト数 ÷ 販売総数 x 100で算出するディフェクトレートが一定基準を越えるとアカウントパフォーマンスがBelow standard となり、リミットの引き下げ、販売サスペンドなどで販売活動が制限されます。

ディフェクトレートを下げるには販売総数を嵩上げしてなければなりません。ディフェクトレートがBelow standard レベルに近づいたり、あるいは超えてしまった場合、販売総数稼ぎのため、キティちゃんグッズ販売もアリです。もちろん正攻法ではありませんが、ディフェクトレートの計算は機械的にシステムが計算し、出品内容まで確認されませんから。

キティちゃんを大量販売することで、ミスを犯して、クレームを貰ってしまっては元もこうもありません。取引には最新の注意が必要です。

 

まとめ

キティちゃんグッズ10個販売の実績を引き下げ、意気揚々、マックスアップ(100品、5000ドル)狙いの交渉代行を申し込まれる方が後を経ちません。スクールや塾、ブログ等で「洗脳」されてしまっているので、本人たちを責めることは出来ません。でも、私はとして「厳しい交渉になるなぁ」とタメ息が出ます。交渉では「今後は高額な商品も出品しますので、金額リミットのアップも必要です」と伝えます。しかし、実際に「まともな価格」の商品を出品しているのといないのでは、説得性に雲泥の差があります。

不良在庫処分でもないのに、わざわざキティちゃんグッズを仕入れて赤字で販売するのはビジネスとしては不自然ですよね。eBay担当者にも常識はあります。私たちが一般的に考えてヘンと思うものは、担当者もヘンと思います。気をてらった手法ではなく、正攻法で向き合いましょう。

 

 

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